給与計算
Mar 12, 2023

給与計算ソフトを買うべき?エクセルや社労士に依頼など、給与計算ツール・方法を比較

あなたは毎月の給与計算・給与事務をどんな方法で行っていますか?給与計算ソフトを使う、エクセルなどの表計算ソフトを利用する、社労士さんに依頼するなど、様々な方法があります。

この記事では、給与計算のツールや方法ごとに、メリット・デメリットをまとめました。

目次
エクセルなどの表計算ソフトで給与計算を行なう場合
一般的な給与計算ソフト(インストール型)で給与計算を行なう場合
一般的な給与計算ソフト(クラウド型)で給与計算を行なう場合
社労士(社会保険労務士)に給与計算を依頼する場合
まとめ
給与計算や給与明細発行をカンタンに行う方法

エクセルなどの表計算ソフトで給与計算を行なう場合

メリット1. 手軽でソフトウェア利用料が安い

エクセル(Excel)などの表計算ソフトは、手軽に給与計算を行えるのが特長です。Windows OSには初期状態でインストールされている場合が多く、まずは取り組みやすいツールと言えます。ソフトウェアの更新料も基本的にはかからないため、設立して間もなくで資金をかけたくない医院でも、給与計算を行うために費用を抑えるために利用されることが多いです。また、スタッフが少ない医院では、Excelを使って給与計算と明細作成を行っていることも多いです。

デメリット1. 正確性の担保が難しい

エクセルを使った給与計算には、正確性を確保することが難しいというデメリットがあります。給与計算担当者が手動で計算式を作成するため、複雑な計算を正確に行うことは、経験豊富な人でも難しい作業です。

たとえば、パートの時給が時間帯や曜日によって異なる場合、エクセルで時間帯別・曜日別の給与を計算する必要があります。労働条件が簡単な場合はエクセルで対応可能ですが、正確性を確保しながら細かい対応を手作業で行うのは困難です。また、手作業が多いため、1行間違えるとヒューマンエラーが発生しやすくなります。このようなエラーによる給与計算のミスは、労働リスクとして給与計算する医院にとって回避したいものです。

デメリット2. 税率や保険料の変更、法改正への対応が大変

給与計算においては、税率や保険料の変更、法改正の情報をキャッチし、正確に計算することが不可欠です。厚生年金保険料や住民税は年1回更新されますし、社会保険料は最低年1回+給与額の変更に応じて改定が必要になります。また、給与計算に関連する法改正が行われることもあります。これらの改定や法改正は、ほとんどの場合、別々のタイミングで起こるため、給与計算担当者は頻繁に情報収集を行い、内容を正しく理解した上でエクセルの計算式をアップデートする必要があります。しかし、これらすべてを自前で行うのは、なかなか難しいでしょう。

デメリット3. 他ソフトウェアとの連携が難しい

給与計算には、業務に必要な関連情報や処理が必要です。例えば、従業員情報にアクセスする必要がある場合や、経費精算額を給与に反映させたり、支払い後の経理処理のために会計処理を行う必要があったりします。そのため、多くの場合、給与計算ツールと従業員情報管理システム、会計ソフト、経費精算システムなどを併用しています。もちろん、これらの業務をすべてエクセルで行うことも可能ですが、効率的に業務を行うためには、ソフトウェアを利用することが一般的です。これらのソフトウェアを連携させることで、業務を効率化することができますが、給与計算をエクセルで行っている場合、その連携が難しくなることがあります。

エクセルなどの表計算ソフトで給与計算を行なう場合のまとめ

スタッフが少ない場合には、まずエクセルを利用した給与計算が選択肢に上がるでしょう。ただし、正確な給与計算に優先度を置いたり、法改正への対応コストや他のソフトウェアとの連携効率を考慮すると、エクセル以外のツールや方法での給与計算を検討することが推奨されます。一般的な給与計算ソフトウェアを使用する場合、エクセルでの給与計算の代替として最初に考えられるのが、給与計算ソフトウェアです。給与計算ソフトウェアはインストール型(買い切り型)とクラウド型の2種類に分けられます。

次に、市場に既に出回っているインストール型の給与計算ソフトウェアについて、メリットとデメリットを見ていきましょう。

一般的な給与計算ソフト(インストール型)で給与計算を行なう場合

エクセルでの給与計算に代わる選択肢として、給与計算ソフトが一般的に挙げられます。給与計算ソフトには、インストール型(買い切り型)とクラウド型の2種類があります。まずは、以前から市場に出回っているインストール型の給与計算ソフトのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

メリット1. 給与計算を自動化


給与計算ソフトを利用することで、エクセルのように手作業で行う必要のある部分を自動化し、給与計算を効率的に行うことができます。手作業が減ることで、業務を効率化し、計算の正確性を向上することができます。

メリット2. 法改正対応を自動化

上記のような税率や保険料率、法改正などに対応するため、ソフトウェアベンダーがバージョンアップなどの対応を行うことが、給与計算ソフトを利用するメリットの1つです。情報収集を行い計算式を変更する手間が不要であり、いつでも正確な給与計算が可能となります。

メリット3. 個人に依存する業務要素を排除

給与計算ソフトは、専門知識がない方でも使いやすく設計されており、多様なサポートが提供されることが一般的です。特にOneDentalでは、人事労務に精通していないクリニックオーナーでも感覚的に使用できるような、シンプルな仕様になっています。

デメリット1. 法改正対応のため、バージョンアップの更新料や再購入費がかかる

インストール型の給与計算ソフトのデメリットとしては、バージョンアップの更新料や再購入が必要になることが挙げられます。先述のように、税率や保険料率、法改正などは年に1回以上の頻度で発生します。そのため、バージョンアップのたびに費用がかかり、アップデート作業も手間がかかることがあります。この点は、ソフト導入前に考慮すべき点です。

デメリット2. データ破損・消失の対策が必要

インストール型の給与計算ソフトでは、給与計算データがPCのローカルディスクに保存されることが一般的です。しかし、PCの故障や紛失などでデータが破損・消失した場合、データを復元できない可能性やソフトウェアが使用できなくなる可能性があります。このような事態に備えて、日頃からバックアップをとるなどの対策を取る必要があります。また、再購入が必要になるかもしれない点についても、考慮しておく必要があります。

それでは次に、クラウド型の給与計算ソフトについて、メリット・デメリットを見てみましょう。

一般的な給与計算ソフト(クラウド型)で給与計算を行なう場合

インストール型の給与計算ソフトウェアと比較すると、クラウド型の給与計算ソフトウェアが注目されます。給与計算の自動化や個人に依存する業務要素の排除など、インストール型ソフトウェアのメリットはそのままで、インストール型のデメリットをクラウドの利点で解決するのがクラウド型の給与計算ソフトウェアです。具体的なメリットやデメリットは以下の通りです。

メリット1. 法改正対応をより自動化してスピードアップ

法改正への対応に関して、インストール型のソフトウェアと同様にクラウド型の給与計算ソフトもソフトウェアベンダーが対応を行いますが、クラウド型のメリットはその対応スピードとさらなる自動化にあります。インストール型の場合、ユーザーが手動でアップデートする必要があるため、1年に1回または数ヶ月に1回のバージョンアップが提供されることが一般的ですが、クラウド型は法改正への対応が開発され次第、サービスに自動的に反映・提供されます。

メリット2. 更新料や再購入費なしでバージョンアップ可能

上記の対応スピードに加えて、クラウド型の給与計算ソフトは更新料を必要とせず、毎月の利用料だけで常に最新バージョンを利用できるという利点もあります。

メリット3. データのバックアップが自動

クラウド型の給与計算ソフトでは、データがクラウド上に保存されるため、バックアップは自動的に行われるため個別にバックアップをする手間が省けます。また、インストール型ソフトウェアと異なり、1台のPCに限定されず、同一アカウントであれば医院以外の場所や別のPCでも利用可能で、追加の利用料や再購入費用が必要ないという特長があります。

デメリット1. 操作スピードが落ちる場合もある

大量のデータを処理する際に操作が遅くなる可能性がある点は、クラウド型給与計算ソフトのデメリットとなります。この問題は給与計算ソフトに限らず、オンラインで作業を行う場合に一般的に起こり得るものです。

給与計算ソフトで給与計算を行なう場合のまとめ

給与計算や法改正対応を自動化し、属人性を排除するには、給与計算ソフトを検討することがおすすめです。インストール型とクラウド型がありますが、バージョンアップをスピーディにかつ更新料なしで行え、バックアップも自動で行えるクラウド型が特におすすめです。

社労士(社会保険労務士)に給与計算を依頼する場合

給与計算業務を簡略化したい場合、社労士に給与計算業務をアウトソーシングすることができます。

メリット1. 正確性の保障

社労士に給与計算を依頼すると、専門知識を持つ人が作業を担当するため、計算の正確性が保障されます。また、法改正などの情報収集も彼らの本業ですので、適切な給与計算が行われることが期待できます。社内での作業量が軽減され、その分の時間を他の活動に当てることができるでしょう。

デメリット1. 高い費用

社労士に給与計算を依頼する場合、正確な計算が期待できるため、その専門性に見合った報酬が必要となります。したがって、医院で給与計算を行う場合と比較すると、費用が高くなります。

デメリット2. 自社に合う社労士探しのコスト

給与計算は毎月行われる重要な業務であり、そのため社労士に依頼するケースが多くみられます。

社労士も人で、人と人の付き合いとなりますので、給与計算ソフトなどに比べて「少しお試しして合わなかったら他のところに変える」といったこともしづらいのではないでしょうか。医院にあう社労士を探すことが大切ですが、通常の診療を行いながら社労士を探すのはなかなか大変なのが現状のようです。

社労士(社会保険労務士)に給与計算を依頼する場合のまとめ

費用や社労士探しなどの懸念点はありますが、何よりも正確性と手間の削減を求めるなら、社労士への給与計算業務の依頼を検討するのもおすすめです。一方、給与計算をクラウド型給与計算ソフトウェアを使って自医院で行うことで、社労士への顧問料を引き下げてもらった事例があります。

まとめ

エクセルやインストール型給与計算ソフト、クラウド型給与計算ソフト、社労士に依頼する方法それぞれのメリット・デメリットをまとめました。医院に合ったツール・方法を検討し、毎月の給与計算を簡単に行うための参考になればと思います。エクセルやインストール型給与計算ソフト、クラウド型給与計算ソフト、社労士に依頼した場合の給与計算について各メリット・デメリットをまとめました。

医院の状況にあったツール・方法を検討し、毎月の給与計算をラクに行うための参考になれば幸いです。

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