医学生・歯学生の卒業時の到達目標を示した「医学教育モデル・コア・カリキュラム」および「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」が、平成29年3月31日に改訂されました。
歯学教育モデル・コア・カリキュラムは、平成13年に策定されて以降、数回の改訂を経て、平成28年度の改訂に先立ち、文部科学省のモデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会による検討が行われていました。
今回の改訂では、「多様なニーズに対応できる歯科医師の養成」をキャッチフレーズに、歯学教育の枠組みが再構成されたことになります。
平成22年度版と比べて、具体的に以下の点が変更になりました。
- 縦のつながり:モデル・コア・カリキュラム、国家試験 出題基準、臨床研修の到達目標の整合性
- 横のつながり:医学・歯学の両モデル・コア・カリキュ ラムの一部共有化
- 「歯科医師として求められる基本的な資質・能力」の 実質化
- 診療参加型臨床実習の充実
- 超高齢社会への対応
- 臨床実習開始までの基礎模型実習を含めた技能教育に関する学修目標の新設
- 教養教育と準備教育の融合
- 「目標」の整理
- 総量のスリム化
- 歯学用語の表記の整理 平成30年版歯科医師国家試験出題基準の用語に準拠
- 世界への発信:次年度、英文翻訳
「国際的な公衆衛生や医療制度の変遷を鑑み、国民から求められる倫理観、医療安全、チー ム医療、地域包括ケア、健康長寿社会などのニーズに対応できる実践的臨床能力を有する医師・歯科医師を養成」することが目的とのこと。
超高齢社会、国際化、地域医療など社会問題が山積みになっているなかで、歯学部の学部教育の在り方も変化していきそうです。
【リンク】医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)、歯学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)の公表について
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